
コミュニケーションツールとしてのジュエリー。
私は、コミュニケーションのきっかけとなるようなジュエリーをつくりたいと考えています。着けている人が「それなあに?」と声をかけられたり、こういう所が面白いんだよ!と周りの人にお話しできるような要素があるジュエリーです。
バロックパールがふたごやハートの形をしていたり、パールの表面に模様を彫っていたり。立体的な模様が実は、リューターパーツ(歯科医院でも使われるような金属を削る機械の先端パーツ)をかたどったものだったり。
細部のデザインに面白みをもたせつつも、皆様のファッションに溶け込むお洒落なものづくりを目指しています。
着けている方が「こんなのよく見つけたね!センスが良いね!」というような評価をまわりから受けていただけるようなジュエリーが作れるようになれば、最高ですね。
教職に没頭した日々。
現在、「ヒコ・みづのジュエリーカレッジ」の全日制で教師をしているのですが、教師という職業は、意外とクリエイティビティが高いんです。私たちは毎年、生徒の課題を「企画」します。 カリキュラムのコンセプトを決め、どのような素材とテーマを投げかけるかを選び、やがてその反応が結果として生徒から戻ってくる。 その行程はまさに、ものづくりをしている感覚です。
教えるのが好き、というのとは違う次元で、私は、教師という職業に満足していました。 「企画を立てるのが面白い」「人と接するのが面白い」「常に新しいことに挑戦できて面白い」という感じでしょうか。
同性同名の義母との不思議な縁。
やがて、教師という職業には満足しながらも、何か物足りなさを感じている自分に気づきました。今思えばその時期は、自分の作品を発表していなかったんですね。私のようなタイプの人間は、「作品を作る事で自分を保つ」という部分があるのだと思います。そこで、一気に作品を発表する場を設けました。それが、昨年(2007年)の11月のことです。ずっと一緒に作品を発表する相手を探してきていたんですが、その相手もちょうど見つかりました。主人の母です。(笑)
義母がつくっているテキスタイルを見ているうちに、ふと、一緒の空間においたときのバランスが良いのではないかと思ったのです。 しかも、私も母も、名前が「高橋ひろ子」なんです。名前がひらがな表記だという事まで同じで、不思議な縁ですよね。
ファミリーでつくりあげた展覧会。
実は主人も、海外の美術館に作品を貯蔵されたりしている、アートジュエリーの作家兼教師なんです。
これまでもお互いに、新作を一番に見せ合い、意見を交換し合ってきました。
今回、義母との2人展をするに当たり、DM作成、空間演出など、すべて主人がプロデュースしてくれました。
「家に帰りついた時のくつろぎ感」をテーマに、コーヒーの香りのする中目黒のカフェをギャラリーとし、私たち2人の作品をランダムに展示して。キャプションひとつまで、彼の監修のもとに作成しました。
私は細部に没頭しながら作品を作り上げますが、彼は一緒に細部にのめりこむのではなく、引いた視点から意見をしてくれるので、とても助かりました。彼の意見は、いちばん大切な意見として受け取るようにしています。
自然体のものづくり。
そのようにファミリーが一緒に作り上げた展示会は、集客売り上げともに、大成功だったと言えると思います。
義母のテキスタイルを見に来た方が私の作品を買ってくださったり、私の作品を見に来た方が義母の作品を買ってくださったり。年齢を超えた動きがあった事が、嬉しかったですね。嫁姑の新しい形、幸せの形をお客様にも楽しんでいただけたと思います。
主人と出会い、義母と出会い、今が一番スムーズに物が作れているように思えます。変に理由をつけたり格好つけたりせず、作りたいものを作れば良い、と自然体になれている自分を感じていますね。
これからの作品づくりを、皆様にも楽しみにしていただければ嬉しいです。
(2008.02)
| ||||||||||
SALONE AOYAMAとは
|









